羽生善治さんといえば将棋界では知らない人がいない大スターです。
25歳の時に7大タイトルを全制覇するという史上空前の偉業を成し遂げました。
将棋界は奨励会という組織に全国から選りすぐりの将棋自慢が集まっており、ここを勝ち抜いたほんの僅かの人たちがプロになるという大変厳しい世界です。
ここを抜けてプロになって、更にプロの中の頂点を極めた羽生さんはとてつもない強さを持った将棋棋士です。
今回は、そんな羽生さんが通っていた将棋道場の席主が語っていた話を紹介します。
羽生さんが初めて将棋道場にきた時、普通の子供と同様弱かったので負けてばかりでした。
将棋道場というのはあまり子供が来ないところで、どちらかというと年寄りが多いところです。
席主の方は、このまま負けてばかりだと将棋道場に来なくなってしまうと思いました。
将棋道場では初めてきた人の実力を見て、席主が段・級を認定するのが一般的です。
ここの道場では当時6級が一番低い級位だったのですが、席主は当時の羽生さんでは6級でもかなりきついと見ていました。
そこで急造で15級を作り、その日に14級に昇級させてあげたのです。
この作戦はうまくいき、羽生さんは親に昇級の喜びを伝えたようです。
これにより羽生さんはどんどん将棋にのめり込むようになり、とんでもなく強い棋士になることに繋がったのです。
この話の教訓は、小さな成功体験を積ませてあげると人はとてつもなく成長するということです。
人を成功に導きたいと思っている方、ぜひ活用してみてください。