今回は株式投資(個別銘柄売買)における企業価値と市場評価についてお伝えします。
個別銘柄を買いたいと思っても「何を買ったらいいの?」という疑問に直ぐにあたります。
大企業だからいいとか、業績がいいからいいとかいう理由だけで買ってはいけません。
株式投資で儲ける基本的な考え方は、企業の本来の企業価値と市場で評価されている価値のギャップを見つけ、市場の評価が本来の企業価値より低い銘柄を選ぶということです。
市場の評価と企業価値は一致するのが本当の姿というか、理想的な姿です。
ただ、様々な事情によりここにギャップが出ます。
例えば、2022年7月頭にKDDIの通信障害が起きました。
これにより4,300円台だった株価が4,100円台まで急落しました。
これは一時的に市場評価が下がったことを示します。
ではKDDIの企業価値が下がったのかというと、それはこの段階ではわかりません。
その後株価は4,300円台に戻しています。
これは企業単独の事象ですが、それ以外にも戦争、為替相場、政治情勢など様々な事情で株価が大きく変動することがあります。
どちらかというと企業価値に関係ないところで株価が上下することの方が多く、ここに株式投資のチャンスが出てきます。
そしてこの市場評価というのはなかなか予測するのが難しいのです。
長期間で見れば企業価値と近しくなるはずなのですが短期では予測はほぼ不可能といっても過言ではありません。
一方企業価値はある程度分かります。
上場企業は決算書を公表していますので、これをもとに価値を測っていくのです。
PER、ROE、PBRなどの分析をするための指標もたくさんあります。
決算書を単年度だけ見ても分からないので過去の決算との比較をしたり、同業種の中でどうかという比較をしたりしながら企業価値を見極めていきます。
そうはいっても企業価値を見極めるのも本当はすごく難しいです。
だからチャートという過去の株価の推移を示すグラフを併用したりもします。
私なんかはいくつかの指標を見ながら、過去10年程度のチャートを見て割安かどうかの判断材料にしたりもしています。
株式投資に関する知識体系はとても奥が深いもので、しかも知識を学んだからといって儲かる保証もないのでなかなか大変です。
今回は企業価値と市場評価というものがあり、株式投資ではこのギャップに注目して売買をするのが基本ということをご理解頂ければ良いと思います。